この記事では「構造計算適合判定資格者検定」(構造適判員試験)と「構造設計一級建築士試験」(構造一級試験)の受験者への応援企画として、有益情報をまとめたものです。
3年に一度実施されている「構造計算適合判定資格者検定」ですが、実施回数が少ないため、試験内容についての情報の少なさが受験者を苦しめる原因になっています。
考査B(記述試験)については、過去問に対する解答例が公開されておらず、特に情報が不足しています。そこで、前回記事(応援企画⓵)では過去3回分の考査Bへの回答案を掲載し共有しました。
考査A(択一試験)については持ち込み可能な法令集や黄色本(2020版 技術基準解説書)を用いて解答しますが、問題文についての該当箇所を探し出すのは多くの労力を要します。
これに対し、この記事(応援企画⓶)では過去出題された問題から重要ポイントを抽出し、持ち込み可能図書における該当ページを掲載します。持ち込み可能図書は「建築関連の法令集」と「建築物の構造関係技術基準解説書」(通称、黄色本)です。
また、毎年実施されている「構造設計一級建築士試験」には考査区分として、法適合確認と構造設計の2区分ありますが、特に法適合確認区分においては構造計算適合判定資格者検定と内容的に重複する部分が多いです。
そのため、この記事を構造設計一級建築士試験の対策としても活用頂けます。
なお、こちらに掲載している回答案は公式による解答ではなく、一技術者による案ですので、何卒ご理解の上ご活用ください。
目次
(クリックすると該当箇所へジャンプします)
地震力
荷重・外力
RC造の許容応力度計算
一級建築士試験の学科でも出題される基本テーマですが、黄色本で根拠を探すのは意外と難しいです。
試験当日に焦らないように、青文字で示した各ページを一度めくってみることをお勧めします!
RC造の継手・定着
択一問題では頻出ではありませんが、考査Bでは定着やカットオフは確実にチェックしておくべきポイントです。
また、配筋検査で継手部分のかぶり不足を発見した際の法的根拠としても、役に立つかもしれません。
RC造の保有水平耐力計算
毎回一問は出題されていますので、得点源にして頂ければと思います
RC造の部材種別
ルート3で重要な部材種別については、以下の記事でより体系的に評価基準と評価を上げる方法を記載しています。
https://kozo-ve.com/rc_column_how_to_structural_design/…
RC造のせん断保証設計
ポイントは2つ
①設計せん断力をどこにどれ位割り増すか
②余耐力法を使用して良い条件
余耐力法の判断は、電算でも(確か)警告がないことが多いので、理解しているとカッコいいかもしれません。
RC造のピロティ建物
ピロティ建物は、技術基準解説書の中でも扱いが大きく、読むのが大変です。 しかし、試験でも頻出ですし、 なにより、人命に関わる倒壊も過去に多くありましたので、この機会にぜひご一読を
S造の ルート2の設計
特に「柱梁耐力比」 の扱いが、ルート2と3で混同しやすいので要注意です。
S造の ルート3の設計
S造の変形能力の確保
具体的には、保有耐力横補剛や、保有耐力接合などの検討が該当します 黄色本では、設計ルート毎に記述があるだけではなく、末尾の付録でも多く記述されているため、参照する際は要注意です
S造の露出柱脚
併用構造
限界耐力計算法
構造適判で判定すべき事項
計算書や図書において、構造適判ではどこを(また建築確認ではどこを)みるべきか、実は告示の別表で一覧になっています。 知っていると設計実務でも役立つかもしれません。
構造適判の手続き
緑字は、基準法令や施行規則の該当箇所です。 法独特の文章ですので、読み解くのに苦労されるかもしれません。
構造適判の申請書
おわりに
最後まで記事をお読み頂き、ありがとうございました。
この記事が、お読みいただいた方の学習の助けになることを祈っています。
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